届いた招待状
第四期:祝福を!
ここからは他のクランの皆様も巻き込んで! 結婚式がはじまるよー!
貴方は一通の手紙を受け取る事になる。
それは、冒険者として一度は旅をしたことがあるものなら誰でも受け取っているものかもしれないし、とても親しくしてくれている友人として受け取っているかもしれない。
それは受け取る側の自由である。
その手紙はある孤児院のマークで封がされており、
中は真っ白な…鳥と、星のエンボス加工がされている便箋で、こう書かれていた。
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親愛なる 冒険者の方々
今日という日を いかがお過ごしでしょうか
無事に過ごせているでしょうか
いつも見守り お付き合いいただいている仲間の方々には
どれ程感謝しても足りません
さて そんな中この度私達は結婚することになりました
きっかけは 小さな音でした
私達は吟遊詩人 そんな音に惹かれて 音に集まって
そして音に恋をして 二人は一緒になります
こうして新たな音楽を 未来を奏でる私達を
どうか皆様に見守っていただきたく
ささやかですが挙式及び小宴を行いたいと思います
お忙しいこととは存じますが是非ご出席くださいますよう
お願い申し上げます
皆様にお会いできるのを楽しみにしております
刻碑歴66○年 ○月○日 吉日
テルプ シコラ
アノチェセル
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(とある冒険者の宿、そこには一通の招待状を受け取ってどよめく3人の姿が)
えっ、えええっ?!あの二人、結婚すんのかよ?!いつからそんな?!
そっかー、アノチェがママになるのか〜へえ〜。
なあ、結婚式っていやあ飯が沢山居るんだろ?
あたしも作りにいこうかな!
(気付いてなかったんかい)ママは気が早いっスよ、姐サン。「お嫁さん」っスね「お嫁さん」。
式場はあの孤児院っスか?あのお二人らしいっスねえ。
アノチェさんの花嫁姿は勿論、あのテルプさんがどんな格好で出てくるか気になるっスね。
そういやこういう冒険者仲間の結婚式って、僕らはどういう格好でいけばいいもんなんスかねオルゴーさんってうわっ、もう泣いてる。
(ズビッ)音に恋をして…ってこのフレーズ(?)…いいなあ…二人で奏でる人生のハーモニー(ズビビーッ)
えっ、あっ、ああ、いつもの格好でもいいんじゃあないのかな?
折角のめでたい席だからめかし込んでもいいし…プレーン、ふりふりでも着るかい?厨房でどたばたするならやめといたほうが良いかな?
…とりあえず、今の服を着ていくならピッカピカに洗っておかないとな! 親愛なる吟遊詩人2人の晴れ舞台に着ていくものなんだ、例えシミ一つとて許しはしない!みんな脱げー!!
(洗濯板を片手に目がマジだ)
(同じくどこかの一軒家。一通の手紙を受け取った彼らの反応は)
…そう、ついにあの二人結婚するのね。
恋人同士だとは思っていたけど…まさかもうそこまで進んでいるとはね。
文面も吟遊詩人らしく豊かな感性であふれているわね…。
門出の祝いとして…料理を振る舞いたい所ね。
(そういいながらナオミは結婚式に出す料理のコースを考え始めている…気が早い)
式場は…あの孤児院か。
確かあそこは聖堂があるらしいし…結婚式も開けそうだな。
結婚式を開くとしたらやはり会場は綺麗な事に越したことはない。
私はあの孤児院の掃除の手伝いに行ってくることにするよ。
アタシは…料理も掃除もあまり得意じゃないしー…どうしようかなー…。
(結婚式に何をしようかとうんうん考え)…いい事思いついたー!
アタシ裁縫できるんだしー…来客者がお祝いのメッセージを書ける真っ白でおっきいぬいぐるみを作るんだよ〜♪
…あ、でも…ぬいぐるみはどんな形にしよう…
スタンダートにクマかなー? いやでも犬とかブタっていう手もあるし…。
(何をするかは思いついたが、今度はぬいぐるみの形で悩み始めた様だ)
ナオミ『…そんなの二人に直接聞けばいいじゃない…』
そ、そりゃあそうだけど…なんか二人とも忙しそうだしー…。
それなら、やよいがアルバさんの所へ行く際に聞いてきましょうか?
アルバさんはアノチェさんのお兄さんですし、アルバさんならアノチェさんが喜ぶものを教えてくれるはずです!
それにしても…テルプさんってどんな人なんだろう…?
文面から見て、吟遊詩人っていうのは分かるのですが…。
むぅ〜…式当日が楽しみです!
(野良猫亭にて)
(真っ先に手紙を受け取って。中身を読む一人の老人)…なになに…結婚式! こりゃあ、めでたい!
(屋根裏の方を向いて、声を張り上げて)おーい!セト、アズ、コルトさん! いるか?
テルプさんとアノチェセルさんからの手紙だぞ!
(3匹は屋根裏から降りてきて、手紙を持つ酒場のマスターを囲む) まぁ! アノチェセルさんとテルプさん、ついにご結婚されるのですね♪ ああ、なんて素晴らしいことなのでしょう! 楽しみですわ?♪ うふふ♪ こうしてはいられませんわ。 わたくしも、お料理か何か…
その言葉を聞いた瞬間、酒場のマスター、セト、アズの心が団結するかのようなチェイン音
いやぁ、こうして招待状を見ると、いよいよって感じがしますねぇ…。(しみじみ)
天野さん、僕、色々頼まれごとがあるのでばたばたしてるんですけど、ひとりで大丈夫です?
ちゃんとおとなしく座っててくださいね? 槍は置いてってくださいよ?
うむ。任せよ。
合言葉は?
おとなしく。なにもしない。
よろしい。
赤坂は、進行役のお手伝いをするようだ。
天野は……邪魔にならぬよう、大人しく努める様だ。
慣れぬ洋食ももくもくと食べているだろう。
(美しい仕立ての招待状を囲む、とあるクランにて)
――さて、これは、おめでたいですね!
おふたり、とうとうご結婚とは。ふふ、普段から睦まじくていらっしゃいましたからねえ。
ぜひ祝福させて頂かなくては。
花はお贈りするとして……あとは、何かありますかね?
(諸々の飾りつけにも使える、白を基調とした祝い花の数々が、それなりの花屋からおそらく荷車いっぱいに届けられる事だろう)
本当、おめでたいですね! うん……幸せになって欲しいです。
孤児院で挙式なら、人手が足りないかも知れませんよね。子供さんたちも居るし。
ぼくでお手伝い出来る準備があるなら、させて頂きたいなあ。
掃除や片付け、飾りつけ、あとは台所の方とか、位しか出来ませんけれど……。
(とあるクランのリビングで、綺麗な便箋を広げて感嘆の声を上げ)
わぁ…!
あの二人、付き合ってるっぽいのは知ってたけど結婚するんだって!
(読みやすいようにテーブルの上に便箋を広げれば、クラン一同がそれを囲む)
結婚式って知ってる…というか参加したことある奴ー?
(挙手を促すが反応はない…)
だよ、なぁ…
ま、まあ分からなくても祝いたい気持ちと笑顔とお祝いの品があれば…
大丈夫だと…思う!
後はほら…周りの様子を見て相応に失礼がないように振舞おうぜ!
(異口同音に了解の旨の返事が…そして何を用意しようかと話し合いはじめた)
マーリオが持って来たメッセージカードは大き目の色紙だった。
「ご結婚おめでとうございます ミセイコジンの里より」
と中央に大きく書かれ、里の者達がそれに寄せ書きをしてあるようだ。
・貴方のくれたご恩を我々は忘れないでしょう。何かの折にはミセイコジンの里は必ず貴方がたの力になります。
ご成婚おめでとうございます ダスティ
・なんか今幸せって聞いたよー。その幸せを後になっても忘れないようにね! マーリオ
・薬なしでも幸福感が得られるなら、それに越した事はないよね。
どんな草からでも作り出せない希少品なんだからその絆はどうか大切に ケント
・ファンです☆ 二人ともワタシと結婚してください☆ ランド
クラン『ミセイコジンの民草』のメンバーではない者の名で
寄せられたメッセージもある。文字の書ける者全員が書いたらしい。
・テルプさんが舞台の上で見せてくれた優しい魔法を、
私は今でも覚えています。あの優しさを貴方と貴方の花嫁さんがお互いに忘れなければ、貴方たちは必ず幸せになれるわ。頑張って!
・ふたつある目のかたほうで 自分があいてに おくる愛 もう一つある方の目で あいてが自分に おくる愛
みうしなわないよう しっかりと 見つめつづけていてね
・いいなあ、俺も吟遊詩人の嫁さん欲しいなぁ。さあ思う存分「いいだろー」って勝ち誇ってくれたまえ
・素敵な音をくれてありがとう。貰った楽器は皆で時々鳴らしてます。
私はいつかテルプさんみたいに旋律を生み出せるようになりたくて、今楽器の練習中なの。式場へは行けないけれど、お二人の幸せを願って同じ空の下から祝福の曲を奏でています
……他にも沢山の祝福が書かれている。
…ふふ、最後にサイズ合わせをね?
こっちにきてくださいね?
バラクとローラが元の世界に帰って。
空いた部屋は当日の新郎と新婦の控え室として準備が施されていた。
その一室に、トルソーが置かれ、彼女が当日着るドレスが着用されている。
着る人間を今にも待ち構えているかのように。
…あの人も、愛弟子が結婚するのに何かしたかったんですよ。
ですから、その好意に甘えさせていただきました。
…貴方にはそういう心配して欲しくなかったから…。
さ、一度袖を通してみてください。
調整して、最後に私が一針いれますから…。
ゆっくり首を振って。
…私達は、確かに君たちを拾って育てたが、それ以前の…二人きりしかいないときに、アノチェを守ってきたのは紛れもなく、アルバ、お前だ。
私は覚えているよ。
まだ孤児院に来たばかりのとき…まだ、私達に気を許していなかったとき、いつもアノチェが危ない目にあわないか気を張っていただろう?
…心細くてアノチェが泣いていた時、ずっと寄り添って励ましていたのも…。
…アルバ、バージンロードは生まれてきてからずっと見守ってきたものが歩く道なんだ。
最後に、アノチェを導いてあげなさい。
イラスト:かげつき
(孤児院の前にバスケットを抱えた少女が一人、ドアを叩く)
あ、あの…アルバさんはいらっしゃいますか…?
この間のお礼の品と…アノチェさんの結婚式の件で少し相談したいことがあるのですが…よろしいでしょうか…?
(結婚式の招待状はきちんと見たようで、もしかして忙しい時に来てしまったんじゃないのか…少女は不安そうな表情で見ている)
お!やよい!へへ、祭りのときはありがとうな!
うん?相談?…なんだろ、俺で答えられそうなら。
…そんな不安そうな顔するなって!わざわざ来てくれたんだろ?うれしいよ。
そういって不安を拭ってあげようとにか!っとわらう。
(アルバさんの笑顔を見てつられてほほ笑み)いえいえ…こちらこそ祭りの時はありがとうございます!
あの時のアルバさんの言葉で…ちょっとだけど確実にこれからの一歩を踏み出せたような気がするのです。
これ、ささやかですが…栗饅頭を作ってきました。 よかったらどうぞ。
(そういってバスケットをアルバさんに差し出し)
…俺に?くれるの?
へへ!ありがとう!こりゃー美味そうだ。
子供達が食べちゃうかもだから先に一個食べちゃお。
むぐ、とひとくち。
お、うめえ!さすがやよい!
いい嫁さんになれるよなあ。本当。
デリカシーない!
はい!
いい栗が手に入りましたし、前にアルバさんがイズレーン料理が好きだといってましたので挑戦してみました!
ふふ…アルバさんのお口に合ったみたいでよかったです!
(しかし、お嫁さんになれるよという言葉にむぅと少し頬を膨らませて)
むぅ〜…お嫁さんだなんて…この間失恋したばかりでそんな気分じゃないですよ…。
そう簡単に想いを断ち切れるほど人間できてませんし…結婚前提で付き合うとしてもやっぱりどんな人か見極めたいですし…。
そ、そういうアルバさんだって…優しいし…カッコいいし…家事もできて……いいお婿さんになれるのに…。
(どうしてお互いうまくいかないのかなーと思い、少ししょんぼりした顔になり)
え?覚えてくれてたの?
てか、俺も言った事すら忘れてたかも…。
へへ、ありがと!
失言してしまった事にはバツが悪そうに
わり、だよなあ。ごめんごめん。
ま、やよいなら直ぐ見つかるんじゃないか?
へ?俺?お婿さんなー。婿入りは考えてないんだけどな。
なぜかそっちを想像しているようだ
いつだったか…お正月の時孤児院へお手伝いついでに差し入れした時にそういったじゃないですか。
私、ちゃんと覚えているんですよ。
何も考えずに相手にとって苦手な物を贈ってしまって気まずくなるよりは…きちんと相手の好みを調べてそれに沿った贈り物をした方が相手も喜ぶし…私も嬉しくなるしいいことずくめだと思うのですよ。
(えへへとそういった後、何かを思いついたように)
あ、アルバさん! もし苦手な物がありましたら遠慮なく言ってくださいね!
謝るアルバさんを優しく
いえいえ…アルバさんが悪気なく言ったのは分かるので気を悪くしないでください。
それにしても私の相手…ですか。
…もし相手にするのなら…私の【過去】も【姿】もそのまま受け入れてくれる人がいいな。
アルバさんは…どんな方が好みですか?
(いつの間にか恋話になっているが…適当に誤魔化しても彼女なら許してくれるだろう)
あ―…。そうだ、あの時イズレーンに行く機会が多かったから、それで嵌ったんだよな。
本当よく覚えてるよ。やよいはマメだなあ。
もごもごともう一個栗饅頭を手に取っている。
俺もアノチェも苦手なものないよ!
よほど不味く作られたとかじゃないかぎり…。
誰の料理を思い出しているのだろうか
ふんふん、ありのままの私を受け入れて?ってやつ?
なかなか難しいもんだよなあ、ありのままってさ。
何か暗い過去があるのかなとは思いつつも口には出さずに。自分のことを振られて。
俺?おれかあ…。
バラクが居た時は対抗心で「モテたい」とか言ったけど…。
実はあんまり考えた事ないんだよなあ。孤児院とか妹とかで手一杯だったし。
ま、焦んない焦んない。俺まだ若いし!ぴちぴちだし!
ぴちぴちいうな!
(まずい料理って誰の料理なのだろう?と疑問に思いながら)わかりました!
ではなるべく、旬の素材を使ったお菓子をもって行きますね。
(アルバさんの答えにむぅ〜と考え込みながら)むぅ〜…『ありのままを受け入れて』…っていうよりは…『私の真実を知っても失望しないでください』の方が強いかもしれません。
やっぱり…信頼していた人に失望されるのはつらいですから…。
(どこか遠いところを見ながら悲しそうな顔になるが、アルバさんのぴちぴち発言を聞いて少し笑いつつ)…って、ぴちぴちですか。
確かに20歳超えた私からみたら20歳になってないアルバさんがちょっと眩しいです!
まぶしーといいながら、自分の目を手で覆う…君もぴちぴちした年でしょうに
それで…相談の件ですが…
脱線してしまった話題を修正すべく、姿勢を正して。
風子お姉さんが結婚式に来客者や孤児院の子供たちがメッセージを書けるように真っ白で
(大きさを手振りで表しながら)こーんなにおおきなぬいぐるみを作りたいと言っているのです。
ですけど…どんなぬいぐるみを作ろうか悩んでいるのです。
アノチェさんとテルプさんの結婚式に送るものですからやはりお二人にとって関連深い物をぬいぐるみにしたいと思うのですが…
それって…何だと思います?
ふんふん…メッセージの書けるぬいぐるみかー…。すげえ、いいな!
うーんうーん…アイツ星と鳥が好きなんだよな、俺もだけど。
でもそれだとテルプ要素ないよなあ。なくてもいいけどさ。
ひどい!
しばらくもごもごしながら考えて。
へぇ…アルバさんも星と鳥が好きなのですね。 その二つのモチーフって何か思い入れがあるのですか? それだとテルプさんの要素がなくなっちゃうのですね…むぅ…テルプさんは星と鳥のイメージじゃない…と。
えっとな、鳥はおばさんのモチーフなんだ。 「君鳥」って名前は「誰かの元に向かう鳥」って意味が込められてるんだって。 星は俺たちの名前の由来。 「一番星が見つかるように」って意味なんだ。 だから俺達そのモチーフが好きなんだよな。
誰かの元へ向かう鳥に…一番星ですか…なんかいいですね…そのモチーフ…。
そして…アルバさんとアノチェさんがおばさんが好きだって事も伝わりました。
…本当に大好きなんですね…その君鳥さんって人…。
うん、おじさんとおばさんは恩人だから。
親みたいなもんかな、いや、親だと思ってるよ、俺達は。
口の中のまんじゅうを、満足そうに飲み込んで。何か思いついたよう。
…鳥のぬいぐるみにさ、白いマフラーとさ、嘴に白い鈴のストラップくわえさせるとか?
アイツらのトレードマークをつけるというか…。
まー、なんていうのかな、書くのは子供達だろ?だったら子供達が好きなものでもいいと思う。
アノチェはそれでも十分喜ぶよ。
子供達は定番のクマが好きだな。ウサギも好きだぞ。
鳥のぬいぐるみに…鈴とまふらー…それ、いいですね!
へぇ…テルプさんって鈴のイメージなのですね…
私、テルプさんと会った事がないのでどんな人なのか気になってしまって…。
(メモ用紙に熱心にメモを取りながら)あとは、子供が好きそうなもの…ですね。 わかりました!
大体デザインが固まってきました! 情報ありがとうございます!
(やよいはアルバさんにぺこりと深々とお辞儀をする)
あれ?やよいテルプに会った事ないの?
そっかー…一度そんなことは聞いた気がするけど、それからも会ってなかったんだな。
そうそう、頭に鈴を沢山つけてるんだ。小さい色とりどりの鈴な。
自分に催眠術をかけるためにつけてたんだと…。
今は…もういらないんじゃないかな、アイツがいるから。
そういう意味で、ぬいぐるみが咥えてるっていうのは、なんか持って行ってくれそうな気がしてさ。
(テルプさんの事を聞かれ少し考え)自分に催眠術をかけるための鈴…ですか…。
そのテルプさんって人も悲しい過去があったのですね…。
(まだ会った事のない彼に対し悲しそうな顔になるが優しそうに微笑み)
でも…今が幸せみたいでよかったです。
後は、リョウお兄さんがユージーンさんと一緒に掃除に来るとの事なので、重い物を運ぶゴーレム作成用に砂を沢山中庭に用意してほしいって事と、ナオミお姉さんが、アノチェさんとテルプさんの門出の祝いにクロカンブッシュを用意したいという事と…
(そこまで言うと改めてアルバさんの目をじっと見つめ)
私にも…何か手伝う事はありますか?
料理が得意ですが…力仕事以外ならなんでも出来るハズです。
ゴーレム作成?砂がいるの?へー…。すごいな、わかった。用意しておく。
ナオミもありがてぇな。料理沢山つくるんだっけ。こういうときには助かるよ。
…やよいも?手伝ってくれるの?うーんと、そうだなあ。
…じゃあ材料費は渡すからパーティの料理お願いしようかな…。
その、本当は誰か雇えばいいんだけど…。
そういうんじゃなくて、仲間達で作りたいんだ、結婚式を。
(アルバさんから料理を任され、にぱっと笑い)お料理ですね! わかりました! 仲間たちで作る結婚式…なんか私もその中に入っていて嬉しいです!
あ、その…もし人手が足りないのなら、ナオミお姉さんにも当日の料理をしてくれるように頼みましょうか? アノチェさんの結婚式には沢山の人が祝福しに来ると思いますから、ナオミお姉さんがいれば百人力だと思うのです!
(やよいが手伝ってくれると助かると言われぱあっと顔が明るくなり)了解です!
ナオミお姉さんと一緒に腕によりをかけて美味しいお料理たくさん作りますね!
だって…仲間たちで作る結婚式ですから…ねっ。
それでは早速家に帰って結婚式に備えることにします!
いろいろと教えてくれて…ありがとうございます!
(やよいはアルバさんに深くお辞儀をすると、手を大きく振りながら帰路についた)
はい、どちらさまでしょう?
挙式…まあ、アルバとアノチェセルのお友達ですか?
初めまして…ですよね?
私は君鳥と申します。この孤児院の主を、夫と共につとめております。
丁寧にお辞儀をすると
ふと、何か光るオーラと、いくつかの気になる点に目が行って。
…あの、もしかしてネフライトさんですか?
あ、いえ、違いましたら申し訳ないです。
アルバやアノチェが話す人物と共通点が似ていましたもので…。
ええ、挙式の取りまとめは主にアルバや私が行っていますよ。
どういったご相談でしょう?
ああ、これはどうも。初めてお目に掛かります、君鳥さん。私は……、
(お辞儀を返して続けて名乗ろうとして。先に呼びかけられて少し目を瞠る)おや、双子さんがたが、私の事を?
ええ仰る通り、私はネフライトと申します。クラン[翡翠のあずまや]の者で、アノチェセルさんとアルバさんには、冒険などでお世話になっています。
――招待状を、拝見いたしました。この度は、まことにおめでとうございます。
(微笑んで、改めてもう一度。祝いの気持ちで礼をして)
そう、ご相談の本題なのですが……挙式の際のオルガン奏者のご都合を、お伺いしたいと思いまして。
もし、私で宜しければ務めさせて頂こうかと。
主だった讃美歌は諳で不足なく弾けますし、他の曲でも楽譜を頂ければ大丈夫です。
……いえ、吟遊詩人のおふたかたの式ですから、奏者は間に合っているかとも考えたのですが、教会音楽となるとまた勝手が違いますし。
また、教会でしたら弾ける方は居られるでしょうけれど、君鳥さんや近しい方々が奏者では、せっかくのアノチェセルさんのお姿をゆっくりと見守れないのではありませんか。
ですので、もし私でお役に立てる様なら、と思い立ちまして。
――いかがでしょうか。
(私の腕がご不安でしたら、試しにお聴き頂きましても構いません、と柔く笑む)
まあやっぱり!キラキラ光る、稲穂のような方だとアノチェからお聞きしました。
それからヒーラとしてとても頼りにしていると。
ふふ、抽象的な表現ですが、お会いしたらピンときまして。
いつも世話になっております。
まあ、オルガン奏者をですか?
それは嬉しいですが…。
でも貴方がゆっくりとみられなくなるではないですか…?
参列者として…ゲストとしてこられるのに、式の様子をゆっくりみられないのは…。
ああでも…。アノチェやアルバは仲間達と一緒に式を挙げたいと言っていました。
その願いに沿うならば、これほど嬉しい事もありませんね…。
…わかりました、お願いいたします。
曲はお任せしますが…そうですね、後ほど楽譜を送りますので、参考にしていただければ。
もちろん、ネフライトさんのお好みの曲でも構いませんよ?
…本当にありがとうございます、どうか…よろしくお願いします。
彼女は深々とお辞儀をした。
ああ……、ふふ、成程。それは先日の祭りでのお話しですね。
イズレーンの浴衣を着たのですが、渋い緑のものを選びましたら、アノチェセルさんに豊穣の色、稲穂の様だと褒めて頂きました。
しかし、それを他のかたからこうしてお聞きするとは……少し、照れてしまいますね!
私などまだまだの未熟者ですが、頼りにして頂けてこちらこそ嬉しいものです。
(どうぞ、これからお見知りおきください、と笑んで)
(嬉しいですが、と気遣ってくれる言葉に)……祝福、させて頂きたいのです。冒険者仲間であり、大事な友人としても。
挙式なさるおふたりは、もとより。おふたりの周りの大切な方々も。
(そして、お願いいたします、と許可を貰って、嬉しそうに微笑む)
ありがとうございます。精一杯、務めさせて頂きます。
曲についても、承りました。
(深々としたお辞儀に、自分も深く、丁寧に一礼を返し)……こちらこそ、突然の申し出に温かくご対応頂いて、どうもありがとうございます。
それから、後ほど、飾りつけにもお使い頂ける様な花をお贈りしますので、どうぞお受け取り頂けると幸いです。
それでは、本日はこれで失礼致します。
(もう一度会釈をすると、孤児院を後にした)
たくさんの……
本当にたくさんの人々の手で、準備は着々と進められていく。
気づけばもう結婚式は、目前に迫っていた。
(クランに届いた綺麗な手紙を読んで)
・・・あの吟遊詩人の2人、ついに結婚するのか。
恋人同士だったのは、見てすぐにわかったけど、
こんなに進んでたのか。
・・・ただ、この日付。
どう考えても・・・うん。
急いで支度していけば、間に合うか・・・・?
お祝いだけでも、言っておきたいしな。
(そういうと、いそいそと身支度を始めた・・・)