幾度目かのバレンタイン

第三期:巡る、めぐる

samplejpg

甘いふたりの時間……、に、今回は天野と赤坂も一緒に。

アノチェセル 18k0

あ、あの…。こ、こんにちは。
今日、チョコをあげる日みたい。 な、なんだか一回りしてキャンディ上げる日になっちゃってる気がするけど…。 だ、だから、ええと、これは二人に…。(赤坂と天野へ、ブラウニーを)
え、えと、で…こ、これは、テルプに…。 (やや小ぶりな箱の中に、ザッハトルテが入っている。 グラスに盛られていて無糖の生クリームも添えられているようだ)
よ、よかったら、食べてね…!

赤坂 天矢 1btg

わ、ありがとうございます。手作りなんですか? うれしいなぁ。

天野 輝樹 1btg

む、己(おれ)にもか。感謝する。しっかりいただこう。
(礼を述べ、ありがたくブラウニーを受け取った赤坂と天野。 テルプの為に特別に作られたものを、渡す様子を。微笑ましく見守っている)

テルプ・シコラ 1btg

……えへへ、ありがと。すごいな、ぴかぴかだ。チョコってこんな綺麗だったっけな。 アノチェと一緒に食べたいな。ね、時間、いい?
(柄にもなく、少し照れた様子で)

アノチェセル 18k0

え、えと…。えと…。
わ、渡しに来ただけなんだけど、い、いいのかな…。 (赤坂と天野に見守られて恥ずかしいのか、少し俯いてマフラーで顔を隠す)
…う、うん。 お、お邪魔でなければ…。

赤坂 天矢 1btg

チョコレート菓子といえば、珈琲ですよね!!! (勝手に珈琲を淹れはじめる)
あ、アノチェさん、ご近所の方にいただいたクッキーとかありますよ。 よかったらどうぞ。

テルプ 1btg

うん、ゆっくりしてって!  赤坂っちも天野っちもアノチェの事大好きだもん。 (アノチェに椅子を勧めて、自分は早速目の前にザッハトルテを置き食べる準備を)

アノチェセル 18k0

あ、ありがとう…!  あ、赤坂さんの淹れた珈琲美味しいもんね…!  へへ、楽しみだな…。
な、なんかしょっちゅうこっちに行ってるから、だ、大丈夫かなって…。

テルプ 1btg

そっか。んじゃ、今度、赤坂っちも天野っちも一緒に孤児院の方に遊びに行こう!  そしたらお互い様で、もっとアノチェも遊びに来やすくなるかもね。ね?  ふたりとも放っておくと自分のクランに引きこもってるから。

アノチェセル 18k0

う、うん。 あ、で、でも(赤坂と天野に対して)む、無理しなくていいからね…!  よ、余裕とか、じ、時間あったらでいいから…。 (子供が苦手かもしれないという、彼女なりの配慮だ)

テルプ 1btg

しげしげと目の前のケーキを眺めている。
すごいね。ケーキ屋さんに並んでるやつみたい。 こんなの、自分で作れるものなのかな。……すごく、大変だったんじゃない?

アノチェセル 18k0

ほ、本当?う、嬉しいな…。 う、うんと、大変だけど、頑張れば作れるものだよ…!  よ、喜んでもらえるからどんどん色んなの作ってたら、楽しくなっちゃって。 じ、自分でも上達してる気がするんだ…けど…。
え、えと…どうぞ…! (ドキドキしながら食べる様子を見守ろうとしている)

テルプ 1btg

(ありがと、と、赤坂からの珈琲を受け取りつつ)
んじゃ、いただきます。 (アノチェさんの方に向き直ってうれしそうにぺこりと礼をして、いざ!  しっとりしたチョコスポンジを包み込む艶のあるチョコレートをそっと口に運んで、もぐもぐと顎を動かすうちに、次第に顔が緩んでいく。にんまり)
……なにこれ、美味しい……。 え、真面目に、俺っち、今まで生きてきて、食べた中で、一番、おいしい…。 チョコじゃない味もする、何だろこれ、果物のジャムかな。

アノチェセル 18k0

(美味しそうに食べてくれる顔に安堵の表情を浮かべ) よ、よかった…。
…うん、その、顔見れただけで、よかった…!  え、えっと、ね、杏のジャム挟んであるの。 な、中々手に入らなくて、探したんだ。

テルプ・シコラ 1btg

あんず。あー、干したのなら、食べたことあるかも?  チョコレートと合うんだねー。へぇ…。 この、甘くないクリームが、一緒に食べると、チョコの甘さがつつまれて、 ふんわり甘くて、……ね、アノチェ、ちゃんと味見した? すごくおいしい。一口食べなよ。
(一口大にしたケーキにしっかりとクリームを乗せて。 いつもの調子でひょいと、フォークをアノチェの口元へと持っていく)

アノチェセル 18k0

(二人の居る前で「あーん」は恥ずかしくて出来ない!) だ、大丈夫…!家で同じのもう一個作って味見はしたから…!  え、遠慮しないで食べて…!  せ、折角テルプの為に作ったんだから…! (口元へ持っていかれたフォークをやんわりと両手で遮る)

テルプ・シコラ 1btg

そっか。ちゃんと食べたなら、よかった。じゃ、遠慮無くいただいちゃうよ? ……砂糖なしの珈琲、苦手なんだけど、ケーキと一緒ならうん、分かる。おいしい。 (ケーキを、欠片も残さぬようにフォークでかき集めて)
いつも、ありがと。アノチェの作るのはすごく、おいしいな。 ──ふたりで、一緒に暮らすようになったら、 毎日アノチェの作ったもの食べられるのかなぁ…。 (その時を夢見るように、アノチェの顔をじっと眺めて、微笑む)

赤坂 天矢 1btg

(珈琲を皆の前に置いた後は、自分もブラウニーをいただきつつ、謝辞を述べつつ。 目の前の堂々とした愛情表現に目を白黒させている)
……いつでもどこでもこんな調子なんです? この人。

アノチェセル 18k0

…うん…。 そ、そうだね…。 アルバは「もう慣れた」って言ってた…。 (兄にも呆れられてしまうほど、二人の世界に入っちゃっているらしい)

イラスト:かげつき

アノチェセル 18k0

(微笑むテルプの顔に) ど、どういたしまして…!  そ、その、豪勢なものは、そんなに作れないけど、お、お腹いっぱいにはして上げられるよ!  や、やせっぽっちにはさせないんだから…! (じっと見詰められて照れながらも「むん!」と決意をあらわにした)

へへ、ちゃんと見届けられたから、私、そろそろ行こうかな…。

テルプ 1btg

うん! すごく、楽しみ!  アノチェがびっくりするくらい太っちゃったらどうしようね?
……送るよ。腹ごなしにもなるし、ね。 (クラン員へ、行ってきますと手をあげて)

赤坂 天矢 1btg

僕らの分も、ありがとうございます。本当に美味しかったです。 遠いところ有難うございます。是非今度はこちらから、お邪魔させていただきますね。
では、アノチェさん、お気をつけて。

天野 輝樹 1btg

うむ。甘くて。柔らかく。甘かった。(ボキャブラリーが死んでいる)
此方にはいつでも来てくれ給えよ? 歓迎するぞ。

アノチェセル 18k0

あ、赤坂さんも、あ、天野さんも、食べてくれてありがとう…!
うん、よかったら、遊びに来てね…!

アノチェセル 18k0

(クランの扉が静かに閉まる。と…、そっとテルプの手を掴んで。赤坂と天野の手前で遠慮していたものを、少しずつ顕わにして)
あ、あの…。ご、ごめんね…は、恥ずかしかった…から…。
(テルプの目を見つめると、申し訳なさそうな顔をして、手を繋ぎ直した。帰りは、甘える彼女が見られるかもしれない)

テルプ 1btg

あれでも、俺っちもさ、……ちょっとは、我慢してんだぜ。
(周囲に人影が無いのを確認して、ずっと求めていた唇を強引に、奪うように。いつもよりも甘く感じるのは、チョコの所為だけではない様だ)

----------------

天野 輝樹 1btg

(アノチェさんと共に出て行くテルプを見送って)
……お邪魔、というならば、我々の方が邪魔なのでは無いのか?
申し訳ない事をしたやもしれぬ。

赤坂 天矢 1btg

天野さんも、そういうの気を遣う発想を持ってたんですね。

赤坂 天矢 1btg

……ふたりきりだと、歯止め効かないから、僕らが居た方がいいんですって。 さんっざんのろけ話聞かされましたよ。彼女が可愛すぎるのが悪い、とか。 爆発すればいいのに。(思い出して苛立っている)

そう。今期……時間が巻き戻ってから現在まで。 テルプはまだ彼女に手を出していないのであった。 15歳と22歳、という年齢差に抵抗があるらしい。
せめて前の巡りに、身体を結んだ年齢まで──。 そんな風に思っているらしいのだが。

天野 輝樹 1btg

………………ふむ?
婚約までしておるのだし、問題無いとは思うのだがな。 まぁ、てるぷ殿が珍しく意志を見せているならば、尊重はするが。
しかし孤児院に遊びに、か。子供の相手は苦手ではあるのだが。

赤坂 天矢 1btg

天野さん、子供が苦手っていっても、嫌いな訳じゃないんでしょ?  じゃあ、いいんじゃないですか? 今度行ってみましょう、折角ですし。

天野 輝樹 1btg

………………。そうか。そうだな。

……君は時々、己(おれ)の友人に似ているのだよな…。